五感に響くドラマがある「森林ノ牧場」の魅力をご紹介!
秋の訪れを日々感じる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。今回は「『田舎で暮らす』をつくる」を牧場の仕事を通じて本気でやられている「森林ノ牧場」をご紹介したいと思います。
森林ノ牧場とは
「牛たちは毎朝、毎晩お乳を搾ります。
お乳を搾り終わると放牧へ向かい、夕方になると搾乳場へ戻ってきます。
餌をやって糞を掃除して、仔牛が生まれればその仔牛を母親にかわって育てます。
牛が放牧される山には移りかわる季節の風景と共に山の幸が採れて、
夏にはカブトムシがあちこちで見られます。
夕陽を背景に牛が歩く姿は何度見ても感動的であり、
雪が降った真っ白な牧場の景色は贅沢そのものです。」
そう語る森林ノ牧場 代表 山川将弘さん。
「森林ノ牧場」という仕事を作ることで、人と人とのつながりを作り、
働くスタッフや牛や自然の価値を引き出し、生活の基盤となる収入を得て、
「『田舎で暮らす』をつくる」を実現するべく、素晴らしい活動をしている牧場です。
森林ノ牧場のこだわり
【放牧】
森林ノ牧場では牛を放牧で飼育しています。放牧することでミルクは四季によって風味が移り変わります。
【ジャージー牛】
森林ノ牧場ではジャージー種という牛を飼育しています。搾ったミルクの成分が高く、香り・味が良いのが特徴で、体が比較的小さいため放牧にも向いています。
【低温殺菌・ノンホモジナイズ】
森林ノ牛乳は「低温殺菌」で加工しています。63℃30分という低い温度でじっくり殺菌することで、熱による変性が小さく、より搾りたての生乳に近い風味が保てます。
森林ノ牧場 益子 第二牧場誕生
森林ノ牧場では、2021年に里山の風景が広がる益子に第二牧場を拓きました。益子では耕作放棄地という問題があり、一見草に覆われ自然豊かな様子に見えても、単一な外来草ばかりで生態系も乏しく、さらにはイノシシの住処となり、地域住民の田畑が荒らされてしまっている。そんな状況でした。
しかしそこに牛が入ることでまた新たな生き物たちの循環が生まれ、里山ならではの生物多様性に溢れた牧場を作れるのではないかと仮説を持って、新たな牧場作りを進めています。開拓中のため普段は一般公開はしていませんが、どなたでも参加いただける開拓イベントを不定期で開催しています。みんなで牧場を作り、変化を共有する牧場です。ご興味のある方はぜひご協力ください。
アクセス
那須ガーデンアウトレットから森林ノ牧場まで車で約25分
〒329-3224 栃木県那須郡那須町大字豊原乙627-114
森に囲まれた牧場の中のカフェ
森林ノ牧場では、仔牛がお出迎えしてくれるカフェがあります。
カフェの横から森へ入ることができて、牛たちの放牧地まで散策できます。
新緑に紅葉に雪景色と移り変わる森の風景と、牛や生き物たちのいとなみを感じてください。
開店時間:10:00〜16:00
定休日:木(祝日営業・GW・お盆営業、冬季休業あり)
※入場料無料
※放牧地へはカフェの横からお入りいただけます。(10:00~15:30)仔牛との触れ合いや放牧されている牛たちの様子をお楽しみください。
おすすめメニュー
ドリンク
63℃でじっくり低温殺菌されたジャージー牛乳です。
牛乳 300円
ホットミルク 350円
有機アールグレイのミルクティー 600円
ミルク珈琲 600円
※コーヒー豆は森林ノ牛乳に併せて秋元珈琲焙煎所で焙煎された豆を使用しています。
スイーツ
牛乳の魅力はそのまま飲むだけではなく素材としても楽しめること。
一手間かけるだけで楽しみも美味しさも笑顔が増します!
ミルクプリン 380円
たまごプリン 380円
グラスヨーグルト(加糖・砂糖不使用) 350円
関連施設のご紹介
森林ノ牧場の乳製品を使用したソフトクリームスタンドです。
友達と旅の作戦を練ったり、
恋人同士でほっと一息ついたり。
こどもはママの分まで食べたいと欲張り、
おじいちゃんとおばあちゃんは半分こ。
行きも帰りも旅の途中もつい足が向いてしまう、
気軽でおいしい憩いの場。
そんな景色のある、
旅とともにあるソフトクリーム屋さんです。
「那須塩原市図書館みるる」の併設カフェ。ゆったりした空間のカフェスペースで図書館の本も閲覧できます。
母に絵本を読んでもらった記憶
小説に思わず涙した記憶
新しい発見に驚いた記憶
友と勉学に励んだ記憶
本を読みながら待ち合わせした記憶
図書館という学び舎
動いた感情や記憶のカケラ。
その傍にこの店が いつも、ただ、在るように。
森林ノ牧場が取り組むプロジェクト
クラフトバタープロジェクト
バターは生乳の「乳脂肪」が主成分で、酪農家のこだわりや背景によって風味が変わり、各要素(牛の種類、餌、飼育方法、気候)が乳製品の特徴に影響を与えます。酪農家のバターがこだわりや想いを伝え、消費者の意見も酪農家に届くことで酪農家と地域が一体になっていく。クラフトバターは小さな機械で少しずつしかできなくても、豊かな生活への一歩です。
ビオトーププロジェクト
牧場には、牛たちの糞を餌とするコガネムシの仲間やハエたちが集まってきますが、隣の森からそれを見たキビタキやシジュウカラのような小鳥たちが虫を狙って飛んできます。虫たちによって空洞ができた糞には微生物が住み着き、分解されて土となり、草が育って牛の餌に変わります。
このように牛がいるからこその生態系が牧場には生まれています。
自然の中に私たち人間も迎えてもらうような謙虚さを持ち続け、生産量や生産効率だけではない牧場づくりを続けていきたいと思います。
ビーフプロジェクト
牛も私たち人も、同じ大切な”いのち”をもっています。牛はその大切な”いのち”を、私たち人にミルクやお肉としてあたえ、牧場で働く私たちも牛たちによって生かされています。そして、その牛たちを精一杯愛情をもって世話をして育てることで、牛たちも私たち人によって生かされています。けれど牛たちのお乳が出なくなりその役割を終えると、私たちはその牛たちを手放さなければなりませんでした。でも牛たちに名前をつけて仔牛の頃から育ててきた私たちは、 なんとか大切に育てた牛たちの”いのち”を最大限に活かし、そのお肉も価値あるものにして役割をまっとうさせ、最後まで私たちの手で皆さんに美味しく届けるためのビーフプロジェクトを始めました。森林ノ牧場の牛たちは青草をふんだんに食べて育ち、お肉はまるで「ジビエ」のようなワイルドな牛肉です。部位ごとのブロック単位での販売や、試行錯誤の上美味しく仕上がった「いのちのミートソース」などの販売をしております。
レザープロジェクト
もう一度、いのちをふきこむということ
一頭ごとに名前のついた森林ノ牧場のジャージー牛たちは外見も性格もみんな違います。牛たちは自分の名前も覚えて、搾乳の時には名前を呼ばれた順に中に入っていきます。そんな牛たちも乳生産ができなくなったり仔牛が産めなくなったりすると生産動物としての役目が終わります。
その時が、その牛の寿命。(生産寿命といいます)
牛はその命を人の都合に合わせてくれているのです。名前のついた森林ノ牧場の牛たちは、スタッフはもちろんお客様からも愛され、思い入れのある牛たちです。
あの子の命やそれを想う人たちの気持ちを繋いでいきたい、
という想いを込めて「あの子の革」を使った製品を作りました。
おわりに
中学生の頃、北海道の牧場での搾乳体験がきっかけで山に放された牛が草を食む景色に『いつか田舎に暮らしてこんなところで仕事がしたい』と憧れと夢を抱いき、今も森林ノ牧場ではその時に感じた気持ちを大事にしている代表の 山川将弘さん。
「いのち」「食」「循環」「人」「つながり」を感じる素晴らしい活動をされている牧場でした。
そんなところのソフトクリームは美味しいに決まってる!牛乳だって、お肉だって美味しい!レザー作品も素敵♪
ご興味が湧いてきた方は、ぜひ生き物が集まる牧場「森林ノ牧場」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
※本記事の情報は施設関係者様からご掲載の許可をいただいております。
森林ノ牧場
生き物の集まる牧場
約8ヘクタールの森林の中にジャージー牛を放牧している牧場。放牧地まで遊歩道の散歩が楽しめ、森の中で仔牛とふれあうこともできる。カフェではランチやソフトクリームを販売しており、低温殺菌の牛乳や、その牛乳で作ったしぼるヨーグルトなど、乳製品の土産も充実。
住所 | 〒329-3224 栃木県那須郡那須町大字豊原乙627-114 |
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電話番号 | 0287-77-1340 |