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塩原温泉のご当地フード“とて焼き”巡り!おすすめ3選

これから暑くなってくる季節、避暑地として那須や塩原に訪れる方も多いのではないでしょうか?
自然に包まれながら、リフレッシュするのに最適ですよね。
今回は、塩原に行ったらぜひご賞味いただきたいご当地名物、「とて焼き」をご紹介していきます!

とて焼きとは

「とて焼き」という言葉を初めて聞く方も多いと思います。
とて焼きは、2011年に誕生したご当地名物。
塩原温泉街を散策しながら食べられる、ワンハンドフードとして密かな人気を集めています。

クレープのような見た目でありながら、カステラに近い生地でできているのが特徴。
生地には、那須塩原産の牛乳と卵を使い、中身はスイーツ系からお食事系までお店によって本当に様々!

それぞれのお店の特徴を生かしたとて焼きを楽しめます♪

「とて焼き」という名前は、塩原を走るトテ馬車に使われているラッパ型のクラクションをかたどっていることから付けられました。

塩原温泉とて焼きパンフレッ

現在とて焼きを作っているお店は、塩原温泉街の11店舗!

今回は、この中から3つのお店を厳選して、ご紹介していきます!

INDEX

①「榮太楼」くるみ最中でおなじみ!和菓子屋さんのとて焼き

 所要時間:那須ガーデンアウトレットから車で28分 

まず最初にやってきたのは、塩原の老舗和菓子店として有名な、「榮太楼(えいたろう)」。

“会話が弾むお菓子”を目指して日々お菓子作りを行っているのだそうです。

ショーケースには、美味しそうな和菓子がたくさん!

榮太楼さんのとて焼きは、こちらの2つ!
「イチゴミルクとて焼き」と、「気まぐれとて焼き」です。

イチゴミルクとて焼きは、そろそろシャインマスカットとて焼きに切り替わるそうで、それも楽しみですよね♪
今回は、定番の「気まぐれとて焼き」をいただきます!

とて焼きができるまで、奥にあるカフェで待たせていただきました。
箒川に面して作られたカフェは、川の音と塩原の新緑に癒される空間です…

まったりと景色を眺めている間に、とて焼きが完成!

こちらはとて焼きを巻く前の様子。
(巻く前の様子は撮影用です。とて焼きはお店の方が巻いてくれます。)
生地の上に、あんこ、バナナ、生クリーム、コーンフレーク、黄桃、白玉が乗っています♪

完成形がこちら!
目の前に広がる絶景に癒されながらとて焼きを食べられるなんて、最高です。
もちろんテイクアウトも可能!

一口食べると…
バナナや黄桃のフルーツの甘みと、生クリーム、あんこが本当によく合います…!
フルーツや生クリームを使いながら、和の美味しさを生かした、和菓子屋さんならではのとて焼きです♪

イチゴとて焼きや、シャインマスカットとて焼きにもあんこを使いますが、あんこが苦手な方には代わりにチョコレートなどを使うこともできるそうなので、お願いしてみてくださいね。

こちらが榮太楼さん一番の名物という「くるみ最中」。
まるっとしたフォルムが、なんとも可愛らしいですよね♪

塩味の効いた白あんに、くるみが入った大人気のお菓子。
「塩原の“塩”にかけた商品を作れないか」との思いから考案されたのだそうです。

甘じょっぱい白あんに、サクサクとしたくるみが病みつきになる味で、お土産にも喜ばれますよ。

※値段が変動する場合がございます。

※値段が変動する場合がございます。

先ほどのカフェでは、お食事やお茶をいただくこともできます♪
お食事から軽食まで気になるメニューばかり…
ほっと一息お休みするのにぴったりですね。

現在の3代目店主は、元々東京のパン屋さんで働いていたとのことで、こだわりの自家製パンもおすすめです!
お土産にも、ご自分用にも、ぜひどうぞ♪

基本情報

営業時間:【和菓子販売】8:30~17:30【カフェ】10:00~16:00
定休日:不定休(主に木曜休み)
住所:栃木県那須塩原市塩原689

②「幸楽寿司」お食事系!お寿司のとて焼き

 所要時間:那須ガーデンアウトレットから車で29分 

続いてやってきたのは、お寿司のとて焼きがいただける「幸楽寿司」。

お寿司のとて焼き…
「どんなとて焼きなんだろう?」と想像を膨らませながら、お店の中へ。

昔ながらのレトロな雰囲気を残す店内は、どこか懐かしさを感じます。

早速、とて焼きを作っていただきました!
巻く前のとて焼きの中身はこちら…!

イカ、漬けマグロ、きゅうり、卵、かんぴょう、いくらが入った、手巻き寿司風とて焼き!
どの具材もキラキラ輝いて見えます…♪

他のお店と大きく異なるのは、とて焼きの生地。
お寿司に合うように工夫された生地は、スイーツ系のとて焼き生地と異なり、卵が多めで薄く、もちっとした食感が特徴です。

生地の上に、のり、酢飯、具材の順番で盛られています。
お米は、矢板市の無農薬米を使用しており、海鮮の具材に合うお米を店主自ら探したとのこと!

酢飯の酢には、赤酢といって、3年ほど熟成されてアミノ酸が豊富な酢を使っているのだそうです。
普通の酢を使うよりも、旨味を感じやすくなるのだとか!

巻いていただき、とて焼きが完成!
しっとり、ふっくらとしていて、ボリューム満点♪

それではいただきます!

ほんのり甘みのある卵の生地と海の幸が、相性抜群!
様々な食材が口に入ってくるのに、一つ一つの食材の味がはっきり分かるのがとても不思議…
のりやごまのアクセントも絶妙で、具材の味を引き立ててくれます!

甘いものが苦手な方や、がっつり食べたい男性の方にもぜひおすすめしたい一品です♪

※値段が変動する場合がございます。

幸楽寿司さんは、ランチとディナーも営業されていて、とて焼き以外のメニューも豊富!

※値段が変動する場合がございます。

現在の店主は3代目だそうで、初代の頃は、なんと中華屋さんだったのだそうです!
その名残もあり、ラーメンなど麺類も充実しています。

とて焼きはもちろん、ランチやディナーも食べてみたくなりますね♪

基本情報

営業時間:【ランチ】11:00~15:00【ディナー】17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日:月曜日
住所:栃木県那須塩原市塩原725-1

③「今井屋製菓」温泉まんじゅう屋さんのとて焼

 所要時間:那須ガーデンアウトレットから車で30分 

最後にやってきたのは、まんじゅう製造元の「今井屋製菓」。

塩原温泉といえば、温泉まんじゅう。
今井屋製菓は、その温泉まんじゅうを代々作り続けて70年になる和菓子屋さんです。

保存料を加えずに、自家製の餡で作る温泉まんじゅうは、やさしく素朴な味わいが魅力♪
しっとりした皮に、甘すぎず滑らかな餡が絶妙なバランスで、若者からお年寄りまで愛される和菓子です。

※値段が変動する場合がございます。

今井屋製菓のとて焼きは、「黒ミツきなことて」と「抹茶あずきとて」の2つです。
どちらも“和”を生かした美味しそうなとて焼きですが…、今回は、黒ミツきなことてを作っていただくことにしました!

初めにあんこ、そして生クリーム、きな粉、粗挽ききな粉、黒ミツ寒天、キャラメル生クリーム、きな粉餡と順番に盛り付けていきます。
そして一番上には今井屋製菓の温泉まんじゅう!

最後に大豆を盛り付けて、完成です!

気になるお味は…

まずは、一番上に乗っている今井屋製菓自慢の温泉まんじゅうから。
しっとりとした食感に程よいあんこの甘さ♪そこにキャラメル味の生クリームがよく合います!

食べ進めていくと、キャラメル生クリームときな粉、黒ミツの寒天の相性がもうたまりません…!

カステラのようでどら焼きのような…
和菓子であって洋菓子のような…
世代を問わず、食べた人を虜にしてしまう、不思議なご当地フードです♪

基本情報

営業時間:6:30~17:00
定休日:不定休
住所:栃木県那須塩原市塩原786-8

とて焼き誕生秘話

実は、今井屋製菓の3代目である塩田さんは、とて焼きを誕生させた中心メンバーの一人。
とて焼きをいただきながら、この塩原名物が生まれた経緯をお聞きしました。

-「とて焼き」を作ろうと思ったきっかけは?

きっかけとなった出来事は、2011年3月に起こった、東日本大震災。
災害の後、客足がぱったり途絶えてしまい、何とかしないと営業が続けられなくなってしまうくらいの厳しい状況でした。

そこで、「まんじゅう屋として、何かできることはないか…」と考えた時に、新商品を開発するのが良いのではないかと思ったんです。

実は震災以前にも、色々な新商品の開発に取り組んだこともあったのですが、うまくいかなかった経験がありました。

例えば、以下のような反省点は、とて焼きの開発に生かすことができた点です。
・1店舗だけで新商品を作ろうと思っても発信力が弱くなってしまう
・複数の店舗で販売した方がうまく宣伝することができる
・しかし複数の店舗で販売するには、企画の段階から一緒に話し合わないと協力してもらえない
(白紙の状態で「新商品開発をしよう!」と呼びかけをしないと賛同してもらえない)

とにかく塩原温泉が一体となることが大切だと思ったので、まずは同じ悩みを抱えているであろう、他の2つのまんじゅうやさんに声をかけてスタートしました。

-新商品といっても様々な商品が考えられたと思います。その中で、どのように“とて焼き”に辿り着いたのでしょうか?

まずは、3人でコンセプトはどうするか話し合い、決まったのがこの3つ。
・歩きながら食べられる商品
・地元の人も食べたくなる商品
・まんじゅう屋だけではなく、お食事屋さんも参加できる商品
この条件を満たす商品を作ろうということで、進めていきました。

新商品の形と同時に、悩んでいたのが、「商品の名前をどうするか」。
ある日、ちょうど考えている時に、お店の前を「トテ馬車」が通ったんです。

そこでふと、「トテ馬車は、塩原のシンボル的な存在。トテ馬車の“とて”を使って、“とて焼き”として商品化するのはどうか」と思いつきました。
「トテ馬車の“とて”はクラクションなので、形もラッパ型にするのが良いのでは!」と。

-それで、ラッパ型の“とて焼き”が生まれたのですね。

-塩原温泉の様々なお店が、個性的な“とて焼き”を販売していますが、中身については話し合いなどされたのですか?

それが実は、一切していなかったんです!
3月の震災の約半年後となる9月に記者発表をしたのですが、それまでは、各々何を入れるか秘密にしておいてもらいました。
記者発表の時に、「せーの!」で出し合ったとき、たまたま中身がかぶることなく個性豊かなとて焼きが完成したのです。

-スイーツ系からお食事系まで、種類が豊富で、食べ比べたくなるラインナップですよね。塩田さんの、「温泉街を何とかしなければ」という思い、それから温泉街全体を巻き込む戦略あってこそ、今の“とて焼き”があるのですね。

個性豊かなその他8店舗のとて焼き

今回紹介できなかった中にも、魅力的なとて焼きがまだまだたくさんあります。
残り8店舗のとて焼きと、お店の概要をまとめましたので、ぜひご覧ください♪

舞天そばミックスとて「多助そば 湯津上屋」

カレー塩味の舞茸の天ぷら、生野菜、日本そばをタルタルソースでサラダ風に仕上げたとて焼き。
山海そば、多助そば、雉(きじ)せいろなどがいただけるお蕎麦屋さん「湯津上屋」。そばの手打ちの実演の見学も可能!自家製わらび餅も人気です。

ベジソフトとて「塩原もの語り館」

野菜ジュースを使ったソフトクリームのとて焼き!新緑の季節と紅葉の季節では、ソフトクリームの味が変わるのもお楽しみに♪
「塩原もの語り館」では、塩原の歴史資料館だけでなく、新鮮野菜の直売所や売店、地元食材を使用したレストランも併設しています。

中華とて「お食事処 銚子屋」

煮込んだ豚肉に、大根、にんじん、メンマ、ナルトを一緒に包んだとて焼き。トッピングには揚げ麺が載っています!
「銚子屋」は、ラーメン、そば、うどん、ご飯類など、豊富なメニューが魅力です。

和風とて「有限会社 若松堂」

小豆本来の甘さを生かしたつぶあんと栗を、抹茶の生地で包んだ、まさに和風のとて焼き。
地元で有名な老舗の和菓子店である「若松堂」。特大栗まんじゅう、本練りの黒ようかん、柚子ようかんが人気です!

チョコパフェとて「くだもの屋カフェ通りの茶屋 藤屋」

チョコクリームのビターな味わいとフルーツの甘みが相性抜群のとて焼き。
「藤屋」は、元青果店が始めた、フルーツパーラー的なカフェ。元青果店ならではの新鮮なフルーツが自慢です!

苺たっぷりヨーグルトとて「鈴木屋SUZUの森cafe」

自家製ヨーグルトに、生クリーム、カスタード、ブルーベリー、たっぷりの苺を包んだ爽やかなとて焼き。
お土産屋さんの鈴木屋の中に、小さなカフェができましたので、ぜひお立ち寄りください。自家製山椒の佃煮や、苺の手作りメニューが人気です!

焦がしカスタードとて「亀屋本舗」

自家製のこしあんと、生クリーム、カスタードクリームを包んだとて焼きです。パリッと焦がしたカスタードクリームがポイント!
温泉まんじゅう製造元の「亀屋本舗」では、懐かしくて優しい甘さの温泉まんじゅうを作っています。

地鶏チーズつくねとて「湯の花荘」

地元の鶏肉をつくね焼にして、特製だれに漬け込み、高原野菜、特製マヨネーズ、チーズを包んだジューシーなお食事系のとて焼き。
渓谷沿いに位置する「湯の花荘」。源泉掛け流しの温泉と、月替りの手作り懐石料理でおもてなしをする温泉宿です。

がっつりお食事系のとて焼きから、和風スイーツ、洋風スイーツ系のとて焼きまで、魅力的なとて焼きばかり…
どれにしようか迷ってしまいますよね!

1つのお店に2〜3種類とて焼きがある場合もあるので、ぜひお店のメニューもチェックしてみてください♪

話題のワンハンドフード「とて焼き」をご賞味あれ♪

今回は、塩原のご当地フードである「とて焼き」をご紹介してきました。
お気に入りの一品は見つかりましたでしょうか?

クレープのようでクレープでない、ありそうでなかった、とて焼き。
地元の方の思いと美味しさがたっぷり詰まったご当地フードで、心も体も満たされます。
そして何より、どのお店の方もあたたかい方ばかりで、旅の良い思い出になること間違いなし♪

塩原温泉を訪れた際には、自然や温泉を堪能しながら、ぜひとて焼きの食べ比べをお楽しみくださいね。

※本記事の情報は店舗関係者さまからご掲載の許可をいただいております。